過疎地域で⼈材が不⾜していた町に、
幅広いスキルを持ったシニア⼈材をご紹介

一般社団法人 ないえ共奏ネットワーク
事務局長 小澤 克則様
課題・導入
- 官民連携の法人立ち上げにあたり、経験・ノウハウがなかった
- 過疎地域で人材が不足していた
成果・効果
- 柱となる事業の推進はもちろん、法人の立ち上げ・運営のサポートも受けられた
- ふるさと納税の内製化に必要なデザイン、マーケティングなどのスキルを持った人材を活用できた
- 副業で参加してくれる人材なども紹介してもらえ、活用できる人材の幅が広がった
北海道の空知地方中部に位置し、かつては石炭産業で栄えた奈井江町。
閉山に伴い人口が減少しており、農業・工業の振興を図りつつ、福祉政策にも注力しています。
同町には約29kmにわたる日本一長い直線道路があり、これに由来するキャッチフレーズ「ずどーん」が、同町を表す言葉として親しまれています。
今回は、同町のまちづくり会社として2022年(令和4年)6月に設立され、当社の紹介した人材が礎を築く際に重要な役割を果たした、一般社団法人 ないえ共奏ネットワークで事務局長を務める小澤様にお話を伺いました。
課題・導入
起業の経験・ノウハウがない中で、まちづくり会社を設立する必要があった
Q「一般社団法人 ないえ共奏ネットワーク」立ち上げの経緯を、教えてください。
小澤様:石炭の町として栄えた奈井江町ですが、1960(昭和35)年のピークを境に人口減少が続いており、特にここ数年で少子高齢化と人口減少、過疎が顕著になりました。
奈井江町は、早期から健康と福祉の町としての取り組みを行ってきたため、町外からは先進的な町として映ってきたかもしれません。
しかし、町政が安定している一方で、やはり町の活力は低下しているのを感じていました。
そんな中、長期にわたり町政を牽引してきた町長が代替わりし、新町長が岡山県奈義町へ視察に行く機会がありました。
奈義町は日本で最も出生率が高い街として知られており、地方創生のさまざまな取り組みを行っている町です。
北海道内でも、東川町の取り組みが地方創生の成功事例としてあり、これらを踏まえて、町役場の中で「奈井江町でも、“生涯活躍の町”として何かできないか?」という話が持ち上がりました。
しかし、当町にはもともと、NPOや公的な民間組織がなく、会社経営のノウハウを持ち合わせていませんでした。
そこで、一般社団法人 つながる地域づくり研究所(以下、つな研)に仲介してもらい、「生涯活躍社会の実現」という共通の社会目的を持つニコン日総プライム(以下、NNP)さんと、地方創生と地域活性化を推進する包括連携協定を締結しました。2022(令和4)年8月のことです。
私自身は、ずっと奈井江町役場に勤めており、協定締結時は企画財政課の参事でした。
「誰もが躍動し、寄り添い集う全世代共奏のまちづくりプロジェクト(以下、奈井江版生涯活躍のまち)」は、同課が主管したことから、責任者として事業の立ち上げに関わるとともに事務局長を兼務するかたちとなりました。
翌年、定年を迎え、専任の事務局長となり、現在は4年目です。
成果・効果
「しごとコンビニ事業」「空き店舗、空き家、空き地の活用事業」「ふるさと納税の内製化」など、柱となる事業で重要な役割を担ってもらえた
Q法人立ち上げに当たり、どのような人材を求めていましたか?
小澤様:町役場はもちろん、私自身にも会社をゼロから立ち上げた経験がありません。
人材に関して、特にこちらから希望を出したわけではありませんが、つな研の方で当町の状況を理解し、適した人材を派遣していただけるよう、NNP側に要望したのだと理解しています。
2022(令和4)年10月1日付で1人目の派遣の方に来ていただきました。
彼は私と同年代で、ニコンで総務部門や営業部門の経験を有していました。
月の1/4はNNPでの仕事があったため、奈井江町へは出張というかたちで来てもらっていました。
彼には、立ち上げから半年間は、法人の基盤づくりに関わってもらいました。
先述のように、起業や会社運営の経験がない中でゼロからのスタートだったため、さまざまな規定の作成や法人税の税務対策などで、私が作成したタタキ台を見てもらい、アドバイスをもらいながら完成させていきました。
手探りの中で相談できる相手がいるのは心強かったですね。
この他にも官民連携の法人として、取り組みたい事業はさまざまありましたが、なかでも生涯活躍のまちの目玉として「しごとコンビニ事業」を早期にスタートさせることを目指していました。
派遣で来ていただいた方には、この事業で採用する職員の選考事務にも関わっていただきました。
また、半年後からは、もう1つの事業の柱である「空き店舗、空き家、空き地の活用事業」も進めなければなりませんでした。
これは、先進地域の事例もありますが、当法人が空き家などを借り上げてリフォームし、移住者に貸すといった事業です。
人材採用が難航する中で、そちらの仕事にも関わってくれないかと頼んだところ、嫌な顔をせず、引き受けていただき、事業の中心的な役割を果たしていただきました。
結果的に、誰よりもこの事業に関わってくれました。
たとえば、彼と一緒に、空き家を所有する町民へのアンケート調査を行った結果、「貸したい」というニーズはほとんどなく、売却・手放したいという人が大半であるということがわかりました。
このため、なかなか事業を実施できる物件にたどり着くことこができていないのが現状です。
ふるさと納税の内製化を実現するために、デザインやマーケティングのスキルを持つ人材の派遣も
Q派遣でもう1名、来てもらったと伺っています。どのような業務を任せたのですか?
小澤様:ええ、法人を立ち上げて1期を迎え、さらに事業を拡大して地域活性化を進めるために、デザイン業務をお願いできる方に加入してもらいました。
この方も、もともとニコンで正社員で働かれていた方で、NNPが提供する「社外体験プログラム」で奈井江町を訪れたことがきっかけで、派遣で来ていただくことになりました。
ちょうど、ふるさと納税の内製化を推進するタイミングで、デザインやマーケティング、広報に関わってもらう人材を求めていたのです。
それまで、ふるさと納税では返礼品の発注や管理、ポータルサイトの管理を町外の事業者へ委託していました。
しかし、なかなか良い結果につながっておらず、コスト面での課題もありました。
そこで、共奏ネットワークの収入源として、奈井江町から将来的に仕事を受けていこうと目標を定めたのです。
Q2名の派遣社員とも、現在は契約を終えていますが、ご満足いただけましたか?
小澤様:経験、人格ともに優れた人材を派遣いただき、プロジェクトの推進に貢献、実績を上げることができました。
派遣で来ていただいた2名のうち1名は、奈井江町ではないものの北海道のご出身で、北海道への思いを強く持たれていたこともあり、当法人の目指す方向性や事業の必要性ともぴったり噛み合いました。
また、法人立ち上げに携わってくれた方は、人事総務やITソリューションにも詳しく、汎用的なスキルをお持ちでした。
特に地方創生では汎用型のスキルを持っている方が活躍された事例が過去にもあり、そういう点でも適任者を派遣していただけたと感じています。
彼には、奈井江町へ来ていた時間以外にも、さまざまな調べ物をしていただきました。
空き家の老朽化など、さまざまな課題があって、まだ実施には至っていませんが、実現する様子を見てもらいたかったですね。
デザインを担当してくれた方には、事務局のある場所ではなく、「コンチェルトホール」と呼ばれる文化ホールへ配置し、ホールの管理業務も担っていただきました。
Q人件費のコスト面での満足度は、いかがでしょうか?
小澤様:NNPさんが地域活性化企業人制度の予算の中で見積もりしてくれたので、実質、人件費はかかっていないようなものです。
受け入れる方としては、大変ありがたいことです。
展望
引き続き連携しながら、奈井江町にとっても派遣人材にとってもwin-winな関係構築を
Q貴法人の今後の展望について、お聞かせください。

「泊まれる音楽室」
まちじゅう音楽プロジェクトのメンバーとして、
シニア派遣社員も開設に参画した
小澤様:包括連携協定に基づき、地域活性化起業人の派遣など、奈井江町での地方創生を進めるため、NNPさんとは引き続き、連携していきたいと考えています。
「奈井江版生涯活躍のまち」は、自分自身が暮らす場所の取り組みでもあります。
現在はフルタイムで働くことができていますが、そう遠くない未来、今のようには働けなくなるでしょう。
その時に、しごとコンビニを活用して働きたいと考えています。
社外体験プログラムも、2025年で受け入れ3年目になります。
来ていただく人材には、仕事で培ったスキルで活躍していただくシーンもあれば、趣味など仕事以外でのスキルを地域に還元してもらうという方法もあるでしょう。
当町や当法人では想定していなかったような思いがけないスキルであっても、実際に見せてもらえたら、上手く活用できるかもしれません。
町役場とのミッションの兼ね合いもありますが、当町にとっても、来ていただいた方にとってもwin-winな関係が結べると良いなと考えています。
NNPさんの紹介で、副業として来ていただいている人材もいらっしゃいます。
知人や友人にまちのことや、ずどーんグッズを紹介してもらったり、起業版ふるさと納税をしていただくなど、NNPは奈井江町の大応援団だと思っています。
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